【鹿児島県 / 霧島 / 妙見温泉】ヤマトタケル神話の舞台、熊襲の穴の巻
こんにちは。みやべえです。
今回は前回の鹿児島の妙見温泉レポートの続編です。
※前回記事はこちら
「この辺りはもともと湯治場(とうじば)だったんですよ。だからうちも自炊場があるんです。」と話すきらく湯のご主人。
湯治場というのは、観光や保養所を狙った温泉と違って、疲れや病気を温泉の湯で癒すために2週間とか1ヶ月とか長期的に滞在することを目的とした温泉地のこと。
昔からこういう観光客が押し寄せないような山奥にある素朴な温泉地は、ゆっくりと湯ごもりしながら体を休める湯治場として愛されることが多くって、食事コントロールができるよう自炊場があったり、(長期滞在の金銭的なことを考えてというのもあるかもだけど)逆にテレビや娯楽が全然なかったりするんです。
そいやここもほぼ携帯の電波入らないのーう。
そんな2日目の朝。
おひさまが昇る前から露天風呂につかり、
ほどよくふやけてから散策に出かけました。
天降川(あもりがわ)という大きな川沿いに温泉宿やぽつぽつと並ぶ妙見温泉。
天降ってなんだか素敵な字面だなー。
あんまり見ないけど土地の言葉なんでしょうかね。
その川沿いをカメラと小銭を手に宿を出て明け方の薄暗い坂道を少し下ると、
唐突にトーテムポールと鳥居が出現。
昔大学でアイヌ民族の研究をしていた頃、北海道で見たアイヌの木彫りのような不思議な銅像。
「この辺で有名なのは犬飼の滝だけど、ここ下ったとこの熊襲(くまそ)の穴も面白いと思うよ」
というきらく温泉さんの親切なアドバイスを思い出し、
お散歩気分で気楽に向かってみたのです
が。
どーん。
鳥居の奥はもののけとコダマがカラカラ頭回してそうな鬱蒼とした林。
ちょっと日は出てきたとは言えあんまり気楽じゃない雰囲気。
足場があったりなかったりする小径をひたすら登ります。
こんな高いトコから見下ろされたことないんですけどってくらい、果てしなく上から目線な杉の木たち。
上空は朝の霧なのかうっすらともやがかかり、戻ったらタイムスリップしてるかもしれないと本気で思えるラビリンス感。
そこかしこに貼られた札やしめ縄に、ここは”神聖な場所なんぞ”という無言の圧力をひしひしと感じはじめ、引き返そうかと4回目に思ったあたりで
ゴールっぽいものが・・・!
横倒しになった竹をくぐり急な階段をのぼりきった先にあったのは、大きな岩肌。
え・・・
穴って・・・ここ??
洞窟ってなんかこう縦長のどーんとしたやつを想像していたのですが。
これもはや洞窟ってゆーより岩の隙間じゃないっすか。
ちょっと這って入るアドベンチャーな感じじゃないっすか。
と思ったらちゃんとそばにありましたよ。説明書きが。
要するに。
女装したヤマトタケルに熊襲のカシラが殺された現場の穴ですと。
第二洞窟は入り口が崩れて入れませんと。
うぁぁぁぁぁぁ。入りづれぇぇぇぇぇぇぇぇ。
一人で誰も居ない中、このまっくらな隙間に入るだけでもだいぶ怖いのに
予想外に神話と事件まで付いてきちゃってもう入りにくさしかないじゃない。泣
そこらじゅうの石にしめ縄が着いているのが今となっては恨めしい。。
うううう。でもここまで登ってきて帰るのも悔しいし
ちょっと覗いて怖かったら走って帰ろう!
と、腹を決め意を決して入り口にしゃがむと
どらごん・・・?
なにこれ忘れ物?
よくわからないままそのまま入る。
うわわわすごーーー!!!
入り口からは考えられない広さの洞窟に壁いっぱいに謎の絵がかいてありました。
自然の中に突如出現した原色の世界。
この絵は芸術家の萩原貞行氏のモダンアートとのこと。
ライトに照らされてぼんやり浮かび上がって、なんだか神聖な空間です。
とはいえ、神話だとしてもやっぱりここで・・・?
と思うと逆に神秘的な息遣いを感じすぎて、早々に退散。
この時は知りませんでしたが、パワースポットとしても有名な場所らしいです。
帰りには日も登り始めて、登ってきた時よりもちょっと優しい雰囲気の森になっていました。
うん。
パワースポットかはわからないけど、何かはいた気がする。ぜったい。
月末はちょっと別の旅に出る予定なので鹿児島レポートはまた追って。
今日もあなたの1日がいい湯加減でありますように。
ではではー!
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