みやべえの今日のみや風呂

風呂旅ライターみやべえの、温泉&銭湯をめぐるみやブロ(風呂)グ

【長野県 / 下諏訪 / 遊泉ハウス児湯】地元の人に古くから愛される美肌と子宝の露天風呂つき銭湯

こんにちは。みやべえです。
 
私の祖母の家は長野県下諏訪市の諏訪湖の近くにあります。
実は、諏訪湖の周り一帯は昔から源泉が湧き出る温泉地。よく年末年始に帰省しては銭湯や温泉にぷかーっと浸かり、一年を振り返るのが楽しみでした。そういえばプロポーズされて快諾したら差し戻しをくらい、「結婚ってなんだろう…」と湯につかりながら考えていたのもここの温泉だったなぁ。なつかしい。
くわしくはこちら↓
 
 
諏訪周辺でおすすめしたい温泉はいくつかあるのですが、
今回はそのなかでも私が大好きな銭湯を1つ、下諏訪の情景と合わせてご紹介したい思います。
 

歴史ある宿場町にトリップできる下諏訪銭湯街

諏訪湖沿いに大型のスーパー銭湯や旅館がずらっと並ぶ上諏訪に比べ、下諏訪側は諏訪大社下社秋宮に向かって走る狭い中山道沿いに、昔ながらの風情を残す小さいけれど趣のある旅館や銭湯が集まる銭湯街があるのが特徴です。
 

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諏訪大社は日本最古の神社の一つとも言われる歴史あるどっしりとした神社。7年に1度の諏訪の有名な祭り、御柱の柱も祭られています。
 

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中山道沿いに諏訪大社下社の秋宮と春宮があるのですが、お参りに来ると「御柱の柱を神様と一緒に移すんだよ。」と子供のころ母に教えてもらいました。なんだじゃあ神様いまいないんじゃんお祈り適当でいいや。と子供心にゲスなことを考えていたのを覚えています。
 

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銭湯街、と言ってももちろんお湯は泉質のとてもいい温泉なのですが、草津温泉のような観光!温泉街風!どーん!(ちょっと偏見)な温泉街ではなく、どちらかというと地元の人に寄り添った、素朴でこじんまりとしたあたたかい雰囲気があるので、銭湯街と言う言葉がしっくり来る感じです。
 
京都と江戸をつなぐ中山道と甲州街道の分岐点に位置するこのあたりは中山道唯一の温泉場として「下諏訪宿」と呼ばれ、江戸時代中期以前から旅人が湯に浸かって体を休める宿場町として栄えていたそうな。
 

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街並みもそうですが、こんな風に昔から名湯として旅人に重宝されていたその名残が、そのまま銭湯街になって現在にのこっているのですねー。
 

日本有数の源泉パラダイス

22ヶ所もの源泉があり、毎分約6,000リットルの湯が湧き出しているこのあたりは湯量・源泉数共に日本有数とされ、今でも道筋のあちこちに湯を出しっぱなしにした蛇口や、秋宮の敷地内に龍の口から湯が湧き出る御神木ならぬ御神湯があります。
 

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それもあってか、この辺りの人は湯の使い方が超バブリー。

祖母の家も昔は普通に温泉が引いてあり、自宅のお風呂がかけ流し温泉!なにこのお風呂!お湯でっぱなしだよ水道料金どうなってんの!しかもめっちゃ熱いよおばーちゃーん!!という源泉パラダイスな風呂環境でした。

 

くそ熱いかけ流し風呂に手動加水してさらに溢れさせながら入るという贅沢。水不足の国の方々ごめんなさいという背徳感と風呂文化最高という至福感を一緒に味わえます。

風呂釜が痛むとか風呂掃除が大変とか手入れの問題で少なくはなっているそうですが、自宅のお風呂がかけ流し温泉という家は多かったみたいです。

熱い湯にチャッと入るのが下諏訪スタイル

前置きでだいぶ脱線しましたが、ここで本題。

温泉街の中ほどに大きな共同浴場「遊泉ハウス児湯(こゆ)」があります。コンクリート造の2階建てで、駐車場も完備。毎日訪れる地元の人も多いので、だいたいいつ行っても何台か車が停まってます。前出の諏訪大社から200mとアクセスが良く、昼過ぎると観光客も多い印象です。

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正面に「子宝地蔵」が飾ってある湯口があるのが特徴。
 

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諏訪大社に近いからか、入り口には木彫りの御柱の様子が飾ってあったり。
 

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中に入ると奥にカウンター式の受付と下駄箱。脱衣所にもロッカーはありますが、少ないので貴重品がある場合は鍵のかかる下駄箱に一緒に入れちゃうのがおすすめです。
 

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左手の券売機でチケットを買います。
滲み出る手作り感。
大人220円を無理やり230円にした大人の事情が透けて見えちゃってるよ!
230円でも都内に比べると半額の安さですが。
 

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お風呂だけなら230円なのに2階の休憩室込みだと600円…!?何があるんだ…2階に!という感じですが、健康器具とひろーい休憩室があるくらいなので地元の人が使っているところはあまり見たことがありません。
 

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三湯めぐりというこの辺りの銭湯をめぐる700円くらいのセットチケットがあり、1日かけてめぐる人なんかはのんびりくつろぐのにいいかもしれないですねー。
 
ただ、1階にもお風呂と8人ほど座れる休憩する椅子、牛乳やコカコーラの自販機などがあるので、こちらでも休憩は十分できるかと。

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脱衣所は古いけど清潔感があります。写真ではあんま伝わらないけどそれは私の心が汚いせいです。
 
お風呂はかなり大きな内風呂に大きな浴槽とジェットバス、打たせ湯があり、外には小さいですが露天風呂が!うれしい!多分道路に面してるので外は囲まれていて見えないですが、ちゃんと外気を感じられます。

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下諏訪の銭湯あるあるなのですが、内湯の温度はかなり熱め
 
加水や加熱はしていないようですが、内湯は大体44度前後はあります。
 
一度、Ohhhhhhhhhh....!と心の叫びが漏れてしまっている外国人の方を見ましたが、44度は日本人の私でも使徒に向かっていく沖田シンジばりに逃げちゃダメだと唱える温度。それでも、源泉そのまま使っている近くの湖畔の湯旦過の湯の激アツ風呂に比べれば可愛いものなのですがね…。
露天はもうちょい優しい42度くらい。家風呂で「ちょっと熱めっ☆」と定義される温度です。
 
なんでだろ。長野の人は熱い湯好きなのかなぁ。お湯が熱いからでしょうが、長野の人はあんまり長湯する人もいない気がします。チャッと入って体を冷ましてまたチャッと入る感じ。
 
お湯あがりは芯から温まるとろみのない感触でした。露天風呂や脱衣所で1人でいるとどっから来たのー?と話しかけてくれたり、流し場を譲ってくれたりと、コミュニティの場がちゃんと感じられる空気感が好きです。
 

美肌と子宝伝説

 
下諏訪観光協会のHPにはこんな記載があります。

源泉は諏訪明神御神湯伝説に伝えられる女神が化粧用に綿に湯を含ませて置いた所から湯が湧いたという綿の湯 源泉です。現在の浴場は江戸時代中期以前から街道を行き交う旅人に親しまれ、日本三古湯として有名な綿の湯と、湯質が良く特に子宝に恵まれるとの評判が高かった児湯の跡地に、昭和62年に遊泉ハウス児湯として新築。やわらかく温まるお湯として知られています。

つまり、美の伝説を持つ日本三大古湯と子宝の湯が合わさってできたと。

 

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綿の湯跡地もちゃんとのこっています。

御神湯伝説って字面からしても、このあたりが湯に支えられてきた感がありますが、「児湯」って子供の湯って意味もあるんですかねぇ。伝説が正しいかはさておき、昔からここに通う祖母のお肌はつるつるです。

 

余談ですが、下諏訪の消防団のハッピ。

めっちゃカッコいいです。

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新年になると2年参りの参拝者が長い列を作るのですが、警備に出る消防団のハッピ見たさに凍える中通っては見つけるときゅんきゅんしたものでした。

 

今度はまたいつかこの近くの旦過の湯をご紹介します。

 

今日もいい湯加減の1日になりますように。

ではではー。

 

遊泉ハウス児湯************

住所:長野県諏訪郡下諏訪町横町3477
電話:0266-28-0823
営業時間:5:30~22:00
定休日:無休
駐車場:45台分
入浴料:大人230円、小人110円
源泉名:綿の湯源湯と旦過第一源湯混合源泉
行き方:車→長野自動車道岡谷ICから約20分、中央自動車道諏訪ICから約30分JR:中央本線下諏訪駅から徒歩約15分
泉  質…ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉(低張性 弱アルカリ性 高温泉)
ポイント:ドライヤーはありますが石鹸などはないので、自前で持って行きましょう!
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